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痛みについて考えるブログ

痛み改善のヒントをお伝えしていきます

【EAAとは?】体作りにとりたい栄養素

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筋肉はタンパク質からできている

肩・腰・膝の痛みの原因の一つに姿勢が悪いことがあります。筋力がないと良い姿勢を保つことができません。つまり、痛みの改善には筋トレが必要ですが、筋肉はタンパク質でできていることからタンパク質を摂ることが大事です。ぼくはセラピストやトレーナーはトレーニングだけでなくて、栄養にも注目するべきだと考えています。タンパク質はアミノ酸に分解され、必須アミノ酸EAA:Essential amino acid)は体内で作られないために食事での摂取が必要です。

 

*あまり食事がとれていない高齢者の方がトレーニングをする時は、筋トレの負荷量を上げすぎないように注意です!

食物中のタンパク質がそのまま筋肉に栄養として向かうのではなく、胃や腸でアミノ酸にまで分解されたあとに肝臓に送られます。肝臓から出たアミノ酸は筋肉や肌のコラーゲン、髪、爪、酵素などに使われ、余った分は脂肪に蓄えられます。つまり十分なアミノ酸がなければ筋肉ができません。アミノ酸の中でも体内で作ることができない必須アミノ酸(9種類)を食物から摂ることが大事です。 各栄養素について解説していきます。

必須アミノ酸
EAA:Essential amino acid)


・ロイシン
・イソロイシン
・バリン
トリプトファン
・リジン
フェニルアラニン
ヒスチジン
メチオニン
スレオニン

 

ロイシン

◉タンパク質の代謝を調整する

ロイシン中の約5%はHMB(β-hydroxy-β-methyl butyrate)に変換されます。
HMBの主な働きは運動時の筋損傷を抑えること、筋肉の合成を促進することです。
また、ロイシンはエムトア(mTOR:mammalian target of rapamycin)を活性化します。エムトアはタンパク質合成促進やタンパク質分解抑制のスイッチとしての役割があります。

 

イソロイシン

インスリンに関係なく、血糖値を下げる
血中のグルコースをグリコーゲンに変換し、筋肉内に取り込まれますがすぐに代謝されます。また肝臓での糖新生を抑制することで血糖値が下がります。糖尿病の人にはいいかもしれません。

 

バリン
疲労感の軽減
脳内神経伝達物質であるセロトニンは通称"幸せホルモン"と呼ばれています。このセロトニンがあると疲労感を感じますが、セロトニンの前駆体であるトリプトファンの取り込みを抑制する働きがあります。つまり、セロトニンの産生を抑えることで疲労感を感じにくくさせる働きをします。

上記のロイシン、イソロイシン、バリンを合わせた3た3つをBCAAといいます。筋肉をつけるためには特には特にBCAAを摂ると良いです。

 

トリプトファン
セロトニンメラトニンの前駆体
トリプトファン+糖質、鉄、ビタミンB6 → セロトニン
セロトニンマグネシウム → メラトニン
セロトニン
筋肥大促進(*ミオスタチンの発現を抑制する)、不眠改善、抗うつ作用、ストレス軽減、食欲抑制、疲労感を与えるなどの働きがあります。運動や日光を浴びることでトリプトファンからセロトニンへ変換していきます。
ミオスタチンは筋肉がつくのを抑制させる働きがあります。
メラトニン
概日リズムを調整する働きがあります。睡眠の質を改善させます。メラトニンが少ないと糖尿病のリスクが高まるとの報告があります。

 

リジン
疲労回復、集中力を高める
グルコース代謝を良くすることで疲労回復や集中力を高める働きがあります。
◉成長に関わる
タンパク質の吸収やカルシウムの吸収を促進する働きがあります。
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フェニルアラニン
◉カテコールアミンの前駆体
ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリンをカテコールアミンといいます。ちなみに人工甘味料アステルパームフェニルアラニンアスパラギン酸を原料としています。
◉痛みを抑える
人工的に合成されたDL-フェニルアラニンは鎮静剤としてあります。脳内でモルヒネのような働きをするエンドルフィンの産出と活性を高めて痛みを抑える効果があります。

 

ヒスチジン
◉成長促進
ヒスチジンは発育に必要で、大人は体内で合成されますが、子どもは合成できないので食物から摂取する必要があります。カツオ、マグロ、トリ肉、ハム、チェダーチーズに多く含まれます。
◉ダイエット効果
ヒスチジンヒスタミンに変換され、ヒスタミンは交感神経を刺激し脂肪燃焼を促進します。また、褐色脂肪細胞を活性化させ代謝をアップさせます。
◉血管拡張作用
交感神経を刺激することで血管が拡張され、炎症の改善や、動物実験において脳梗塞による脳神経の損傷を軽減する働きも報告されています。

 

メチオニン
◉抗アレルギー作用
ヒスタミンはアレルギー反応に関わりますが、このヒスタミンを抑える働きがあります。
◉肝機能アップ
肝臓の老廃物や毒素を体外に排出して代謝を促進する働きがあります。代謝が良くなることで血中コレステロールを燃焼し、肝臓への脂肪の蓄積を防いでくれます。

 

スレオニン
脂肪肝の予防
肝臓に中性脂肪が多くなると脂肪肝(フォアグラ状態)になります。中性脂肪の沈着を抑える働きがあります。
◉成長促進
新陳代謝を高めることで成長を促します。
◉胃炎の改善
胃酸の分泌バランスを調整し、食欲もアップします。
◉美肌効果
コラーゲン合成の材料になります。肌荒れがある人は角質層のアミノ酸が不足しているという研究報告があります。

 

以上必須アミノ酸EAA)を解説していきました。まとめると、

筋肉をつけるにはBCAA(ロイシン、イソロイシン、バリン)やトリプトファンが特に重要。

ダイエットには代謝を高めるフェニルアラニンヒスチジンスレオニンが特に良いのかなと思います。