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筋トレだけじゃない!筋肉をつけるための栄養素5つ

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栄養が摂れてこその筋トレ!

筋肉をつけるには筋トレですが、その筋肉の素になる栄養が足りないと筋肉は付きません。当たり前ですけど、あまりここを意識している理学療法士やトレーナーはまだまだ少ないように感じます。トレーニングをする目的は人それぞれですが、パフォーマンスアップ・ダイエット・ボディメイク・体力向上・寝たきり予防・痛み改善…などなど。どれも筋肉をつけるということは共通していて、日々運動指導をしている自分にとっては運動方法だけじゃなくて栄養面の指導も大事だと改めて思います。さらに高齢者が栄養が足りない状態で筋トレをすると逆に筋破壊を起こすことがあり、栄養状態を把握することがとても大事です。今回は筋肉をつけるために重要な栄養素5つをピックアップしています。

 

筋肉をつけるために必要な栄養素5つ

・タンパク質

アミノ酸EAA・BCAA・HMB)

・ビタミンB6

ビタミンD

亜鉛(ビタミンC、鉄、銅と一緒に摂ると良い)

 

タンパク質

筋肉の元になる主成分です。食物中のタンパク質は最終的にアミノ酸に分解され吸収されます。サプリメントで摂る場合、タンパク質とアミノ酸では吸収速度が違います。タンパク質が消化・分解されてアミノ酸になるので、アミノ酸の方が分解速度が早いです。反対にタンパク質はゆっくりと分解・吸収されていくイメージです。
例えば、トレーニング後すぐに摂取するのならアミノ酸、トレーニング前に摂取するならタンパク質、という方法がいいと思います。タンパク質は主に動物性・植物性のタンパク質があり、動物性にはホエイとカゼインプロテイン、植物性にはソイプロテインがあります。

 

 アミノ酸

筋肉の元になる主成分です。アミノ酸はいくつか種類がありますが、体内で合成されない9つのものを必須アミノ酸EAA:Essential Amino Acid)といいます。その内、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つを分岐鎖アミノ酸BCAA :Branched Chain Amino Acid)といいます。

必須アミノ酸EAA):
BCAA:ロイシン・イソロイシン・バリン
トリプトファン、リジン、メチオニンフェニルアラニンスレオニンヒスチジン

必須アミノ酸は全種類をバランスよく摂取しないと有効利用できません。9種類のうち一番含有量の少ないアミノ酸を一番背の低い桶板に例えて、いくら満杯にしようとしてもそこから水が流れるように、一番少ないアミノ酸の量以上は摂れないという事になります(桶の理論)。タンパク質の合成は一番低いアミノ酸の量に左右されてしまうので、バランス良くアミノ酸を取ることが大事です。

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BCAAについて

BCAAは特に筋肉の合成促進・分解抑制の作用があります。
ロイシン;
筋タンパク質合成の代謝を調節する働きがあります。まずmTOR(エムトア)を活性化させ、タンパク質の合成促進、タンパク質分解の抑制に働きます。摂取されたロイシンのうち、約5%がHMB(β-Hydroxy-β-Methyl Butyrate)に変換されます。HMBは運動時の筋肉の損傷を抑え、筋肉の合成を促進する働きがあります。
イソロイシン;
インスリンに関与なく、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあります。炭水化物が分解されるとグルコースブドウ糖)になりますが、血中のグルコースを筋肉内に取り込むことで血糖値を抑えます。筋肉内に取り込まれたグルコースは筋肉に蓄えられずにすぐに消費されます。
バリン;
疲労軽減効果があります。トリプトファンセロトニンの元になる物質でセロトニン疲労物質として作用しますが、このトリプトファンの量を減らすことで疲労感を軽減させます。また肝機能アップやグリコーゲンが少なくなった時に筋肉内で使われるエネルギーとして利用されます。

 

ビタミンB6

ビタミンには水溶性と脂溶性のものがあり、ビタミンB6は水溶性ビタミンの一つです。水溶性ビタミンは摂取量が多いとおしっこになって出るので、過剰摂取の副作用はあまり考えなくて良いです。ビタミンB6は主に食物中のタンパク質をエネルギーにかえる時の補酵素として働きます。また筋肉や血液を作る働きがあります。タンパク質やアミノ酸を摂ってもビタミンB6が不足していると筋肉が効率良く作られません。
赤身の魚、ヒレ肉、ササミ、バナナ、サツマイモ、パプリカ、玄米に多く含まれます。

 

ビタミンD
ビタミンD脂溶性ビタミンの一つです。脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンと違い、おしっこ中にでないので過剰にとると副作用が起こることもあります。またビタミンDは食物だけでなく日光の紫外線が当たることで皮膚で作られます。ビタミンDの主な働きは骨を丈夫にすることと、筋肉の分解を抑制する働きがあります。筋細胞の増殖を抑制するミオスタチンを減らす働きがあること、特にBCAAの分解を抑制するとの報告があります。その他、テストステロンの分泌を増やす働きがあります。

テストステロン:男性ホルモンの一つ。骨や筋肉の強度を高めたり、造血作用や抗肥満作用がある。元元気ホルモン。

サンマ、タチウオ、シラス、ウナギ、タマゴ、シャケ、きのこ類に多く含まれます。

 

亜鉛
筋肉中60%、骨中30%含まれていて、食物からの吸収率は30%と吸収されづらいミネラルです。ビタミンCと一緒に摂ると吸収が良くなり、また、鉄と銅とのバランスも大事です。汗に多く含まれるので、よく運動をする人は亜鉛が汗で出ていくことで不足しやすいです。亜鉛は色んな働きがあり、すべては書ききれないので、主なものを紹介します。
テストステロンの合成;
テストステロンを合成すること時に亜鉛がひつようです。上記にあるようにテストステロンは筋肉をつける時に重要なホルモンです。
抗酸化作用;
ビタミンAの代謝を促すことで、抗酸化作用を高めます。
成長を促す;
タンパク質の代謝をうながすことで成長に必要です。また、爪や髪、皮膚のトラブルを解消してくれるので、アトピー性皮膚炎や美肌に効果があります。その他、免疫向上や精子を作るのに必要な栄養素でもあり、亜鉛は多岐にわたって役割があります。
牛肉、豚肉、魚貝類、タラバガニ、ナッツ類、大豆に多く含まれます。

以上、筋トレに必要な栄養素5つでした。
筋トレをする人はこれらの栄養素から気にかけてみて下さい。