肩こりで頭痛が起こる理由【自宅でできる改善方法も解説】
肩こりで頭痛がある人に向けて記事を書いています。なぜ頭痛がするのか、その理由と自宅でできる改善方法について解説していきます。
肩こりで頭痛が起こる理由【ほぼ姿勢が原因】
当たり前ですが、姿勢が悪いと肩こりになります。不良姿勢では首の筋肉が緊張することで、筋肉自体が阻血状態になったり、頭へ向かう神経が圧迫されるために頭痛が起きます。
いくらマッサージをしてもすぐに肩がこる人は姿勢を直さないと永遠に治らないです。リラクゼーションを求めている人は別ですが、痛みで悩んでいるのにマッサージに通い続けいている人は時間とお金がもったいないです。
肩こりは脳梗塞の初期段階や虫歯があると神経を介して起こる場合があるので注意が必要です。
姿勢が悪いと頭に向かう神経が圧迫されると言いましたが、首の後ろの筋肉の隙間を神経が通っていて筋肉が硬くなると神経を圧迫します。神経が圧迫されると頭痛が起こります。また首の前や胸の辺りの筋肉が突っ張って神経を圧迫すると手にしびれが起きます。
肩こりで頭痛を訴える場合、首の後ろの筋肉に負担がかかっており後頭下筋群が硬いことが原因と考えられます。
後頭下筋群
頚部と頭部のつなぎ目にある深層の筋肉です。後頭下筋群は頭を反らす、上を向けるときに働きます。不良姿勢では頭が肩よりも前にあり、首に対して頭が反っています。頭に向かう神経(下図の青色)がこれら後頭下筋群の間を通るため、後頭下筋群が緊張すると頭痛が起きやすいです。
肩こりの痛みには発痛物質が関係
肩こりは筋肉が疲労を起こし、こり固まってしまった状態です。筋肉が硬くなると血行が悪くなって酸素や栄養が不足しさらに硬くなる、これの悪循環が起きます。
肩がこると発痛物質(ブラジキニン・セロトニン・ヒスタミンなど)が血管内に発生し、血行が悪いと発痛物質も滞るのでさらに痛みを感じます。マッサージをすると血行が良くなって酸素不足が改善し、発痛物質も除去できるので楽になるかと思います。なのでマッサージは痛みに対し直接作用する効果があります。
ただ、あなたも経験があるかと思いますが、いくらマッサージや湿布をしてもその時は気持ちいいのですが、しばらくするとまた痛みがでます。痛くてしんどい時すぐに痛みをとるには良いんですけど、痛みの根本の原因である姿勢を直さない限りは湿布を使い続ける、マッサージに通い続けることになります。
私はいかに痛みが出ないようにするか、つまり根本的な改善が重要と考えています。
良い姿勢とは
良い姿勢とは、肩峰(肩の骨)を通る垂線上に耳垂(耳たぶ)が位置するところが良い姿勢と言われています。バランスが取れているので筋肉に負担がかかりにくく肩こりが起きにくいです。
良い姿勢を意識するポイント
・骨盤を起こすこと
・肩甲骨を背中によせて胸を張ること
・顎を引いて頭の位置を後ろに持っていくこと
悪い姿勢とは
猫背の姿勢です。骨盤は後傾し腰から背中が丸くなり、頭が前方に位置します。視線は前を見ようとすると顎が突き出て、首の後ろがつまるような感じになります。また肩が前方に巻き込まれたようになります。重い頭(約5㎏もある)を支えるために首の後面の筋肉が働き疲れてしまいます。パソコンやスマホ、勉強や調理の時などの普段の姿勢に注意することです。
典型的な不良姿勢
自分もやってしまうんですが…
上のような姿勢は腹筋が働かず楽に感じますが、首や肩に負担がかかり頭痛や肩こりの原因になります。椅子に深く座らず骨盤を起こすようにしましょう。
首に付く筋肉は肩甲骨と繋がる筋肉が多く、肩甲骨の位置が悪いと首に負担がかかります。肩甲骨を背中に寄せるようにすると胸が張てくる感じがありますが、背骨が伸びてくるので姿勢が良くなります。
また常に上記のような不良姿勢だとストレートネックになって固まってしまいます。
ストレートネックとは
頚椎はふつう前方に弓なりになっておりカーブ(前弯)していますが、このカーブが無くなってまっすぐになっている状態をストレートネックと言います。顎を突き出し、頭が前方に位置している姿勢(つまり猫背)を続けていると頭の付け根の筋肉が硬くなって顎を引くことができなくなります。その状態で顎を引こうとすると頸椎の中間部だけで曲げようとするためストレートネックに変形していきます。
骨細胞は常にリモデリングしていて破壊と再生を繰り返して新陳代謝されています。このような悪い姿勢が何十年と続くと骨自体が変形してくる可能性があります。
首や腰が曲がったおばあさんを見かけたりしますが、すでに骨が変形してしまった状態なので改善は難しいです。
自宅でできるエクササイズ
実際に頭が痛くなってしまった方へ、自宅でできる体操を紹介します。ストレッチは毎日続けることが姿勢改善のコツです。
後頭下筋群ストレッチ
両手を後頭部に置き、下を向いて首の後ろを伸ばす
そのまま右下(左下)を向く
左側(右側)の首後面が伸びたところで止める
左右20秒×3セット
大胸筋・小胸筋ストレッチ①
横向きで寝て、上側の肩を後ろに回す
肩甲骨がベッドに着くように意識する
左右1~2分
*小胸筋は大胸筋の下にある筋肉です。
慢性的な肩こりがある人は姿勢が悪いから治らないと思います。ずっと悪い姿勢が続くと、肩に負担がかかって腱板損傷や五十肩の原因にもなるので注意が必要です。五十肩はただの老化現象ではないですよ!姿勢を気にしながら普段から生活していきましょう。