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痛みについて考えるブログ

痛み改善のヒントをお伝えしていきます

腰痛改善への手引き【腰痛の原因により体操方法は異なる】

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腰痛があるために

・集中してデスクワークができない

・立ち仕事ができない

・ぎっくり腰になる

本記事はこのような方に向けて腰痛改善へのヒントを書いています。

ただ、始めに言っておくとみんなが必ず腰痛が治るという内容ではありません。十人十色、人によって症状は違い、実際に評価してみないことにはわかりません。

痛みには必ず原因があり、原因を考えていくことが大切です。

 

 腰痛の原因により体操方法は異なる

腰痛を改善させるためには腰痛の原因を知り正しくアプローチすることです。コルセットを着けたり、痛み止めや湿布を貼ることは対処療法であり、根本的な原因に対して改善していかないと腰痛はいつまでも続きます。痛みが無くなったと思っても一時的に痛みが落ち着いているだけかもしれません。腰痛の原因を分析していきましょう。

 

腰痛の原因のうち、腰が曲がり過ぎている場合と反り過ぎている場合があります。また背骨や骨盤が固くなり動きが少ないことで腰に負担がかかる場合があります。つまり姿勢が悪いことで腰痛が起こります。姿勢の改善には筋力トレーニングとストレッチを継続していく事が大事です.

ストレッチの基本的な原理についてはこちらの記事を参考にして下さい。

 

腰椎圧迫骨折や腰椎分離症(疲労骨折)は骨が癒合しないと痛みは引きません。これら骨折の場合はコルセットをつけて局所を安静にする必要があります。骨の治り具合をみながら病院でリハビリしていきましょう。

 

腰痛の原因

 ぎっくり腰や繰り返す慢性的な腰痛、また脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなど腰の疾患がありますが、すべて共通して言えることは姿勢が悪いために筋肉の痛みや神経痛が起こっています。まずあなたの立位姿勢と座位姿勢をチェックし、下にある理想的な姿勢と比べてみて下さい。

長期に続く疼痛は脳に問題がある場合がありますが、それはまた別の記事で解説していきます。

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(左)立位姿勢 (右)座位姿勢

立位も座位も耳垂(耳たぶ)と肩峰(肩の骨)を通る垂線上に位置し、骨盤は前後でほぼ水平になっています。立位ではさらに大転子(大腿骨の出っ張り部分)と外果(外くるぶし)の2~3㎝前を垂線が通ります。

 

腰は少し反っていて、壁から踵を5㎝ほど離してまっすぐ立ち頭・背中・お尻を壁にピタッとくっつけたとき腰と壁の隙間に手のひらが1つ分ぴったり入る、もしくは手首あたりで止まるぐらいが理想的な腰の反りぐあいになります。細かくみるのが難しい場合、肩に比べて頭の位置が前方にないかだけでも比べてみましょう。

 

①理想的な姿勢よりも腰が曲がっている

 理想的な立位姿勢と比べて腰が曲がっている姿勢について説明していきます。壁から踵を5㎝ほど離してまっすぐ立ち、頭・背中・お尻を壁にピタッとくっつけたとき、腰と壁の隙間に手が入らないような姿勢です。このような場合、大腰筋・腹筋群・背筋群の筋力低下とハムストリングス(もも裏の筋肉)が短縮していることがあげられます。腰が曲がる姿勢は弛緩性の姿勢となり全体的に筋力が低下しているのが特徴です。

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大腰筋は背骨のおへそ辺りから大腿骨に着く筋肉です。股関節を曲げる働きがありますが、筋力低下が起こると背骨が曲がりやすくなります。

ハムストリングスは骨盤から膝後面に着く筋肉で、主に膝を曲げる働きがあります。ここが硬くなると骨盤を後方へ引っ張り、腰が曲がってしまいます。

 

②理想的な姿勢よりも腰が反っている

理想的な立位姿勢と比べて腰が反っている姿勢について説明していきます。同じように壁から踵を5㎝ほど離してまっすぐ立ち、頭・背中・お尻を壁にピタッとくっつけたとき、腰と壁の隙間に入る手に余裕がある姿勢です。このような場合、腹筋群の筋力低下と大腰筋、大腿直筋、背筋群が短縮していることがあげられます。

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大腰筋が短縮すると腰骨を前方に引っ張てしまい、腰が反る方向へ働きます。大腿直筋は骨盤前方から膝下についており、短縮すると骨盤を前方に引っ張ってしまいます。

腹筋群の筋力低下が起こると前方の骨盤を引き上げられなくなり、結果的に骨盤が前傾してしまいます。また、腹圧が低下し腰が不安定となり腰に負担がかかります。

 

③背骨や骨盤の動きが少ない

前屈をしてみて下さい。背中全体がアーチを描くように丸くなっていますか?背骨全体が屈曲する事で負担を分散することができます。骨盤や背中の動きが少ない場合、腰に負担がかかってしまうことがあります。

骨盤の屈曲が乏しくなる原因は、股関節周囲の筋肉が硬くなっており、骨盤の可動域が狭くなっています。背中での屈曲が乏しい場合は肩甲骨周囲から背中の筋肉が硬くなっていることがあります。

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ぎっくり腰になったら 

ぎっくり腰の場合は痛みの程度によりますが2~3日の安静が必要かと思います。どうしても動かなければいけない場合はコルセットを巻いて整形外科で痛み止めを処方してもらいましょう。痛めてすぐの場合は筋肉に炎症が起きているので基本的に安静です。

 

ただ、ぎっくり腰になる人は背骨や骨盤の動きが少ない事が多いので、ストレッチと腹筋トレーニングが必要になります。具体的には下の【③背骨や骨盤の動きが少ない人の体操】を参考にして下さい。

 

 原因別の体操方法

①腰が曲がっている人②腰が反っている人③背骨や骨盤の動きが少ない人のパターンに分けて、向いている体操をピックアップしました。参考にしてみて下さい。

①腰が曲がっている人の体操

・大腰筋のトレーニン

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 椅子に座り、背中が丸くないように気を付けながら片脚ずつもも上げする。

 左右20回×5セット 余裕があればセット数を増やす。

ハムストリングスのストレッチ

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 左)膝が曲がらないところまで前屈し1~2分静止する。反動はつけないこと。

 右)ジャックナイフストレッチ。膝と胸が離れないようにしながら膝を伸ばす。

   20秒×3セット 余裕があればセット数を増やす。

 

②腰が反っている人の体操

・腹筋群のトレーニン

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左)両膝を曲げて寝る。呼吸を止めずにお腹を凹ませる(腰を丸くするイメージ)。

  10秒保持×10セット

右)体を浮かせて肘とつま先で支える。腰が反らないように注意する。

  1~2分保持×3セット

・大腿直筋のストレッチ

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 大腿直筋は股関節と膝関節をまたぐ。股関節は伸ばした状態で膝を曲げる。

 うつ伏せ、横向きどちらでも可能。太ももが伸びる。

 1分×3セット 余裕があればセット数を増やす。

・大腰筋のストレッチ

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 片膝立ちになり、後ろに脚を伸ばす。へそを突き出すように体を反らせる。

 伸ばした側の股関節前面が伸びる。

 伸ばした脚と反対側に体幹を傾けるとさらに伸びる。

 左右1分×3セット 余裕があればセット数を増やす。

・立位バージョン

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 上記と同様。

 

③背骨や骨盤の動きが少ない人の体操

・大殿筋のストレッチ

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 左)反対側の膝を伸ばしてのストレッチ。体が硬い人はこちらから行う。 

 右)反対側の膝を曲げてのストレッチ。上よりさらに殿部から大腿外側が伸びる。

 脚を組んで膝を胸に近づける。腰は回さないように注意。膝を内側に向けるように。

 1分×3セット 余裕があればセット数を増やす。

ハムストリングスのストレッチ

 上記と同様。

・広背筋のストレッチ

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 左)両手、両肘を合わせる。肘を離さないように上に上げる。

   20秒×3セット 余裕があればセット数を増やす。

 右)手のひらを上にし、小指と小指をつける。手で水をすくうような形。

   肘を伸ばし背中を反らせる。脇を床につける勢いで行う。

   1分×3セット 余裕があればセット数を増やす。

・背骨のストレッチ

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 丸めたバスタオル(2~3枚重ねた厚めがよい)を横にして肩甲骨の下方に敷く。

 両手をあげて背中を伸ばす。

 1~2分間行う。

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 バスタオルを縦にして背中の中心に敷く。

 左右の肘を90°に曲げて胸を広げるようにそのまま横に倒す。

 左右の肩甲骨を背中に寄せるように胸を張る

 1~2分行う。


最後に

体の状態には個人差があり、痛みの原因を特定するのに実際に評価しなければわからないこともあります。この記事ではすべての腰痛の人に当てはまらないこともありますが、上記のストレッチや筋力トレーニングはやってもらう事で体づくりには良いかもしれません。持病や手術などの既往でリスクが無ければどんどん体操をしていきましょう。