痛み改善は姿勢にあり!あなたの姿勢は良い姿勢?
痛みの治療はマッサージや湿布を貼るなどの対処療法ではなくて、痛みを根本から取り除くことが大切です。
マッサージをした後は調子が良いけどすぐに痛みが戻ったり、いつまでも整体や治療院に通い続けているという経験はありませんか?
痛みの原因を治さない限り、また痛みが再発します。
なぜ痛みが起こるのか、結論から言うと【姿勢が悪い】からです。
姿勢が悪いと負担が分散せずに一か所に集中し、積み重なると痛みが生じます。
今回は痛みの原因である姿勢について解説していきます。
良い姿勢とは?
良い姿勢には基準があります。
立位姿勢では重心線が耳垂、肩峰、大転子、膝関節前部、外果(外くるぶし)の2~3㎝前を通ります。
座位姿勢では重心線が耳垂、肩峰を通り、骨盤は起きている状態です。
腰がやや反るような姿勢です。
なぜ姿勢が悪いと痛みが生じるのか?
肩に痛みがある場合
まずは猫背になっていないかチェックしてみて下さい。
猫背は肩甲骨が前へ移動しており、背骨が曲がっている状態です。
デスクワークやパソコン、スマホ、ゲーム、庭仕事、家事などをしている姿勢では前かがみになりやすいです。
長時間同じ姿勢でいると、同じ筋肉がずっと緊張していることになります。
肩こりが起こるのはこれに当たります。
さらに体の構造上、猫背だと肩に負担がかかります。
試しに猫背のまま腕を上げてみて下さい。
良い姿勢の時と比べると腕が上らないのが分かるかと思います。
これは体の構造上の問題なんですが、猫背では上腕骨が肩の組織にぶつかるために腕が上らないのです。
姿勢が悪いまま繰り返し肩を使うと肩の筋肉(腱板)が擦れて損傷を受けます。
四十肩・五十肩というのは腱板が損傷を受けて、自然治癒の過程で石灰が沈着し肩が固まってしまった状態です。
石灰は損傷した腱板を修復するために分泌されます。接着剤のようなものに例えるとわかりやすいかと思います。
腰に痛みがある場合
腰に痛みが起こる原因としては下の3通りが考えられます。
①腰が反り過ぎている
②腰が曲がっている
③腰以外が悪くて腰に負担がかかっている
正常な姿勢では頸椎・胸椎・腰椎には適度な湾曲があります。
頸椎は前弯、胸椎は後弯、腰椎は前弯というように外から力が加わったときに分散させる働きがあります。この前弯、後弯の形が崩れると姿勢が乱れて腰痛の原因になります。
①腰が 反り過ぎている場合
背筋・大腿直筋・大腰筋の短縮、腹筋の筋力低下が考えられます。
②腰が曲がっている場合
ハムストリングスの短縮、背筋・大腰筋の筋力低下が考えられます。
③腰以外が悪くて腰に負担がかかっている
背中や骨盤の動きが硬く、腰が代わりに動くことで腰の負担がかかり、腰痛が起こることがあります。
腰自体が悪いのではなく、その他の部分が仕事をさぼっているために腰だけが働かなければならない状態になっているのです。
この場合は背中や骨盤・股関節の可動域を改善することで解消されます。
膝に痛みが起こる原因
膝に痛みがある場合は下の3通りが考えられます。
やはり膝以外の場所にも原因があり、痛みの部位以外にも目を向ける必要があります。
①膝関節自体に原因がある
②股関節に原因がある
③足部に原因がある
①膝関節自体に原因がある場合
変形性膝関節症では膝の軟骨がすり減ることで痛みが生じます。
太ももの筋(大腿四頭筋)を鍛えることで膝への負担が軽減すると考えられています。
②股関節に原因がある場合
膝の筋肉は股関節から繋がっています。
大殿筋(お尻の筋肉)は腸脛靭帯(膝の外側の靭帯)と繋がり、大殿筋が張ると腸脛靭帯も緊張し膝が外側へ向きます。
そのため大殿筋のストレッチをすることで、膝への負担が軽減します。
膝が外側へ向いたまま生活を続けていくとO脚になり、さらに変形性膝関節症へと進行します。
そもそも大殿筋が張るのは腰が反り過ぎた姿勢であることが多く、腰痛もあることが多いです。
また、鼠径部には伏在神経が通り、膝の内側へ付きます。
この鼠径部付近の筋肉が緊張して神経が圧迫を受けると膝の内側の痛みを感じます。
つまり、股関節の柔軟性が必要で、股関節周囲のストレッチにて膝の疼痛が軽減する場合が多々見られます。
③足部に原因がある場合
足関節が硬いと歩くときに踏み込みができず、つま先が外に逃げます。
そのため、つま先が外側に、膝が内側になる現象が生じ膝に負担がかかります。
また偏平足でもつま先が外に向くため膝に負担がかかります。
足関節の柔軟性と偏平足の改善が必要となります。
このように姿勢が悪くなることで肩・腰・膝に負担がかかり痛みが生じるのです。
姿勢をチェックしてから痛みの原因を探っていきましょう。